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深!刻!化!するエンタメ業界
新型コロナウィルスの影響で、エンターテインメントに関わる多くの人たちの活動の場が激減してしまいました。
NYのブロードウェイでは、年内いっぱいの公演中止が発表されました。
年間で1500万人が集まるブロードウェイ、41ある劇場すべてのシャッターが閉まるというこのニュースはとてもショックです。
日本も例外なく、劇場やライブハウスに関わる人たちはキビシイ状況に追い込まれ、エンターテイメントの存続が危ぶまれています。
振付師やダンサーたちはどうしているんでしょう。
今回はわたくしポーズ専門の振付師・ワンポーズクリエイター®︎(以下OPC®︎)を取り巻く現状について触れたいと思います。
振付師・ダンサーたちのリアルな近況
一言でいうとめちゃくちゃキビシイ。です。
テーマパークやライブ、ショーがメインの振付師やダンサー
→キビシイ。開店休業状態。
MVや広告がメインの人達
→例外なくキビシイ。
クライアントである企業やアーティストの活動が縮小されているため。
緊急事態宣言中は〝密を避ける〟ということで撮影そのものが出来なかった。
ダンス講師やスタジオ経営者は
→ダンススタジオが自粛要請の対象になっているため、レッスン開催不可。
講師と生徒側の両方が、ネット環境や室内環境を整えれば(騒音、運動できるスペース確保など)オンラインでレッスンを続けることは不可能ではない。
収入は…
SNSで動画を配信したりと新たな方法を模索している人もいますが、それらを収益化しビジネスとして成り立たせている人はまだ多くない印象です。
そもそも本業一本で生活できる人は一部と言われる業界。
事務所に所属したとしても、ダンサーの多くは〝教え〟(ダンス講師)やジムのインストラクターといった仕事を兼業しています。時間の都合がつきやすい飲食のアルバイト先を確保しているといった話も耳にします。
言い換えると、多くの人がお金が最優先の目的でやってない。良い悪いは別として、音楽・演劇業界でも状況は近いはずです。
今回のコロナでは、本業では難しいから副業で稼ぐ…というわけにはいきません。
周囲のダンサーや振付師たちを見ると、持続化給付金や特別定額給付金で食いつなぐのが現状ではないでしょうか。
そもそも〝振付師〟ってどんな職業?
〝振付家〟との違い
ダンサーはイメージしやすいでしょうか。振付師はダンスを作ったりからだに動きをつける人のことです。
踊れるだけでなく作れる人。ダンサーより圧倒的に人数が少ないです。
〝振付家〟と〝振付師〟の違いは?とよく聞かれるんですが、明確な違いはないとされています。
ここでは自己表現をするアーティストではなく、人や商品を魅力的に見せることを目的とした活動を生業にしているクリエイターのことを振付師と呼んでいます。
〜OPC®︎の場合〜
CMなどの広告や舞台のポーズ・ダンスづくり、動きの指導など。
教育機関や企業、地域の団体にワークショップも行います。
目的は、人の魅力の引き出し方やからだを通して視野を広げる方法を伝えることです。
じゃあ今、どうしよう??
投資対象は〝自分〟。
振付師やダンサーたちにとって大きな投資は自分を高めること。例えば
- 他ジャンルのダンスを習得する…
- 経営を勉強する…
たくさんの選択肢がありますね。精神的にも肉体的にも学び続ける。華やかな表舞台からは想像がつきにくい、地味でコツコツした日常です。
▶︎友人のプロダンサーの話。
彼女はいつオーディションに呼ばれてもいいように毎日2時間のトレーニングを続け、ネイルサロンで爪先を美しく整え続けていました。
プロ意識を保つ自分を『ヨシ!』と思うことはある。けれど『何よりも〝踊ることが好き〟なんだアタシ。だからやってるんだ』という気持ちを毎日確認しないと、時折押しつぶされそうになる…と言っていたのが忘れられません。
リスペクトを感じると同時に、思わずぎゅっと抱きしめたくなってしまいました。
未来に『コロナのおかげだったね』とナイスポーズで言いたい
先が見えないこの状況は、人のモチベーションにグイグイ踏み込んできます。
しかし、コロナなんかに私たちのモチベーションを揺さぶられるわけにはいきません。才能ある人たちの大事な部分をコロナに委ねるなんてもったいなさ過ぎる、そう感じます。
積み上げてきたものが崩れても、かたちを失いかけても、常に頭と心とからだを柔らかくこの時間を生きたいですよね。
時が経って『コロナは私たちに必要なスパイスだったわ』とマリリンモンローばりのナイスポーズをとりながら言えるように。
いかがでしたか?
次回は、30代の働くオンナ!フリーランスクリエイターOPC®︎の最近のお仕事模様についてお届けします。
エ?振付師ってリモートってできるものなの?
お楽しみに〜